どん底からの取り組み~3Dスキャンを信じて~
3Dスキャンを使った仕事を始めようと思ったきっかけは、当社に入社する前のことです。メーカーでCADを使った設計構築を行い、工程を短縮した効率良い設計を進めていましたが、データが実際のモノになった瞬間にスピードが落ちるという課題に直面しました。
デジタルからアナログになるため、データのサイクルが途切れ、検査についてもアナログの世界の対応となり時間がかかる。この部分を何とかデジタルへ昇格できれば、ものづくりがすごく早くなると考えたのがきっかけです。世の中のものづくりでボトルネックとなっている部分が解消できるのではないかと思ったんです。
当社に戻ってきて準備を進め、スタートしましたが、ちょうどリーマンショックが起きた時と重なったため、一年半くらいはどん底でした。しかし、3Dスキャンでいろいろできるということは確信がありましたし、強い自信もありました。一旦どん底を味わったからこそ、成長してこれたと思います。
国内屈指の技術力を武器に
3Dスキャンという、形状をコピーする機械を使って、金型や文化財、部品などをCADデータに作り直す仕事をしています。具体的には、古い金型で図面がないけれど修復したい、もう一度同じものが作りたいけれど、手作りのためデータがないという要望に応えています。
世の中は印刷してある媒体以外は、すべて立体物であることから、立体物をどうデータ化するかが一番重要になってくると思っています。そしてそのデータを基に、お客さまの課題解決に向け提案をしていきたいと思います。
3Dスキャンを持っていれば、立体物を測ることはどの会社でもできますが、そのデータをお客さまの要望どおりに応えていくことには特殊技術が必要であり、当社はその技術がお客さまに受け入れられていると自負しています。特に、大きなモノの計測をするのにはテクニックが必要となります。このテクニックや経験は国内でトップレベルのものを持っている自信があります。また、高精度な機械をそろえ、技術やサービスを提供している会社は世界中でもおそらく当社だけだと思います。工業製品はより精度や品質が求められるようになっている中、さまざまなサービス提供を行っていきたいですね。
3Dスキャンの可能性を広げる
まだまだ3Dスキャンを使ってできることはたくさんあり、私どもで対応できていないことも多いです。できないことをなくしていくためにも、設備を整えたり、技術を成長させていくことが必要だと思っています。また、今は国内のみで仕事をしていますが、世界中は立体物であふれているため、世界に飛び出て、いろいろな形をデータとして残していきたいです。
3Dスキャンの可能性はまだまだあると感じているため、活用してもらうことでいろいろな分野に貢献できたらいいですね。そして、さまざまなサービスを提案していくことでもっと可能性を広げていけたらと思います。
会社名 | 有限会社原製作所 |
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所在地 | 〒386-1321 長野県上田市保野248番地7 TEL:0268-38-3560 FAX:0268-38-3843 HP:http://www.hara-sss.co.jp/ |
代表取締役社長 | 原 洋介 |
事業内容 | 3Dスキャンを使った受託計測・出張計測 |
店舗外観 |